2019-2020年度製品総合カタログ
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当社のひずみゲージは、機械、船舶、航空機、車両、土木、建築をはじめとし、センサの検出素子から医療の分野まで幅広い範囲で使用されています。ひずみ測定は◇ひずみによる変形量を知りたい場合◇ひずみから応力を知り、その材料のまたはそれを用いた構造物の安全度を知りたい場合◇ひずみに変換して各種の物理量を間接的に知りたい場合等の目的により行われています。ひずみ測定には機械的および電気的な多種の測定方式がありますが、ひずみゲージを用いる方法が最も簡単で精度良く測定ができます。当社は長年の実績と生産技術により、ユーザーのニーズに応えるため多品種のひずみゲージを用意しています。材料に引張力(または圧縮力)Pが加わると、これに対応する応力σが材料内部に発生します。この応力に比例した引張ひずみ(圧縮ひずみ)が発生します。長さLの材料はL+⊿L(またはL−⊿L)に変形します。このときのLと⊿Lの割合をひずみといいます。となります。ひずみの表し方は1×10−6ひずみを基準にしますので上の値のように1000×10−6ひずみ(または1000×10−6)で表します。読み方は1000マイクロひずみとなります。ε= ―― ε:ひずみ L:材料の初めの長さ⊿L:外力Pによる変化分例)長さ100mmの材料が外力を受けて0.1mm変形したときの、ひずみ(ε)は⊿LLε= ―― = ―― =0.001=1000×10−6⊿LL0.1100ひずみゲージは多くの利便性を備えているものの、一方で限界のあることも事実です。温度、ひずみ量、疲労、環境などに対して一定の使用限界がありますので、あらかじめ限界を見極めてひずみゲージを使う必要があります。ε= ―― = ―――― ε:ひずみ R:ゲージ抵抗⊿R:ひずみを受けたときの抵抗変化量 K:ゲージ率    (ゲージパッケージに記載)⊿LL⊿R/RKPPΔL2ΔL2L折り返しタブ折り返しタブゲージ長グリッド幅グリッドゲージリードゲージリードゲージベースカバーフィルム金属箔接着剤測定対象物 (供試体) ひずみとは ひずみゲージの原理 ひずみゲージの構造 ひずみゲージの優位性 ひずみゲージとは金属(抵抗体)は外力を加えて伸縮させると、ある範囲でその抵抗値も増減します。したがって、ひずみが生じる測定対象物に電気絶縁物を介して接着しておけば、測定対象物の伸縮に比例して金属(抵抗体)が伸縮し抵抗値が変化します。ひずみゲージ(電気抵抗式)はこの抵抗変化によりひずみを測定するセンサです。測定対象物にひずみが発生しますと、ひずみゲージのベースを経由して抵抗体(線・箔)にひずみが伝わってきます。発生したひずみに対応した抵抗変化とひずみの関係は次式のようになります。ひずみゲージは、薄い電気絶縁物のベースの上に格子状の抵抗線またはフォトエッチング加工した抵抗箔を形成し、引出線を付けたものです。これを測定対象物(供試体)の表面に専用接着剤で接着して測定します。特 長●構造が簡単で質量、容積が小さく測定対象物の応力状態を乱さない。●標点距離を短くでき、局所的な評価ができる。●周波数応答性が良く、応力の急激な変化に追随できる。●多点の同時測定、遠隔測定ができる。●出力が電気量なので、データ処理が容易。ひずみゲージ (STRAIN GAUGES)21ひずみゲージ1ひずみゲージSTRAIN GAUGES

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