2019-2020年度製品総合カタログ
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①初期不平衡値による測定誤差がゼロ(1ゲージ法、1ゲージ法3線式、2ゲージコモンダミー法)初期不平衡値が発生する要因となるひずみゲージやリード線の抵抗値に影響されません。また、測定器の初期不平衡値範囲内であればそれらの抵抗値を選びません。②ブリッジの非直線性誤差がゼロ(1ゲージ法、1ゲージ法3線式、2ゲージコモンダミー法)従来の非直線性の補正は初期不平衡値がゼロの条件が付いていました。【ひずみの完全な補正法】では、このような条件はありません。③1ゲージ法3線式においてリード線による感度低下を自動補正各測定点のリード線は必要最低限の長さでよく、大幅なコストダウンとなります。④ひずみゲージの温度による見かけひずみの完全な補正(1ゲージ法、1ゲージ法3線式、2ゲージコモンダミー法)見かけひずみは無ひずみ状態のデータであり、ひずみ発生時のデータではありません。発生ひずみに合った補正が必要です。特に大きな見かけひずみの場合に有効です。⑤ひずみゲージの貼り替え時に発生する誤差の補正(1ゲージ法、1ゲージ法3線式、2ゲージコモンダミー法)大ひずみの測定では、ひずみゲージを貼り替えてさらなるひずみを測定します。その場合、貼り替え時のひずみ量を用いその後の測定ひずみを補正しなければ、正確なひずみを算出できません。一例として、抵抗値の異なるひずみゲージを用い、一定のひずみを発生させた場合の測定結果をグラフで示します。図1が従来の測定結果、図2が【ひずみの完全な補正法】を用いた測定結果です。明らかにその違いがわかります(特徴①、②:【Comet-A】)。また、リード線抵抗による感度低下は従来、測定結果(図3)に対し補正計算を行っていました。それに対し、【ひずみの完全な補正法】を採用したデータロガーでは自動補正が行われ、図4のようにリード線抵抗による感度低下の影響がなくなります(特徴①、②、③:【Comet-B】)。図1 従来の測定結果図2 【ひずみの完全な補正法】による測定結果図3 従来の測定結果図4 【ひずみの完全な補正法】による測定結果ホイートストンブリッジを用いたひずみの完全な補正法ひずみの測定では、必ずと言って良いほど初期不平衡値が発生します。従来、この初期不平衡値を初期ひずみ(ε0)と考えて、ひずみが発生したときの測定値(εD)から差し引いてひずみ(ε)を求めていました。また、ブリッジ出力電圧(e)とひずみの関係は比例しておらず、大ひずみにおいては非直線性の補正が必要でした。最近の技術の進歩は早く、ひずみの測定においても広い測定範囲で高速、高精度、高分解能の測定器が開発されてきました。その結果、測定データについてもシビアな解析、処理が可能となり、従来では問題にならないような、あるいは見えなかった不自然な所が見えるようになりました。それは、『初期不平衡値の大きさによって測定したひずみが違う』、『見かけひずみの補正を行ったが、何となくひずみデータに連続性がない』、『大ひずみ測定において途中でひずみゲージを貼り替えて測定したが、やはり連続性に疑問を感じる』などです。また、1ゲージ法3線式による多点測定では、リード線による感度低下の補正を簡単にするため、全測定点のリード線の長さを同一にしています。このためリード線の長さは最長の測定点に合わせることとなり、余分なリード線を収納するスペースが膨大となります。また、コストも増加することとなります。当社の【ひずみの完全な補正法】は、初期不平衡値による影響を排除し、更にブリッジの非直線性誤差をゼロにした、前記疑問点を全て解消できる画期的なひずみ測定方法です。その特徴は以下の通りです。●ひずみゲージの抵抗値の違いによる感度への影響●リード線抵抗による感度への影響280測定器3データロガー/静ひずみ測定器データロガー/静ひずみ測定器

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