土木建築などの現場において、施工中の安全管理や長期間にわたる保守管理を行うため、構造物にひずみゲージをはじめとするひずみ計、鉄筋計、土圧計、傾斜計などの土木建築用変換器が数多く使用されています。これらの変換器は、集中管理を行うため一般的にケーブルを延長して数10メートルから数100メートル離れた計測室または現場事務所のデータロガーに接続されています。
屋外に敷設した電源ケーブルや計測用ケーブルが直接落雷を受けなくても周辺地に落雷がありますと、誘導雷の影響により瞬間的にケーブルが高電圧を受け、変換器やデータロガーに損傷を与えることがあります。
この誘導雷による被害を最小限にするため、当社の避雷システムは変換器のケーブルに専用のアレスタ(NZ-6B)を、またスイッチボックス、データロガーのケーブルには、避雷ユニット(NZR-7B/NZ-7C)をそれぞれ取付け誘導雷による高電圧を大地(アース)に逃がします。さらに、ネットワーク型計測システムTML-NETでは、TML-NET用避雷器(NNZ-2A)によりネットワークラインの電圧・ネットワークモジュールの電流を監視、異常時に即座に遮断します。
また、電源ケーブルからの対策は静電容量の小さい絶縁トランスを使用し、測定器に加わる瞬間的な高電圧を遮断することにより防ぐことができます。当社の避雷システムは誘導雷による計測機器への被害を最小限にします。
適用測定器
- データロガー TDS-540、TDS-630、TDS-530、TDS-303、TDS-602
- スイッチボックス ASW-30C、ASW-50C、SSW-50D
- TML-NET計測システム NDR-100、NIF-100、TC-35N、MD-111、TDS-150-06
避雷ユニットへの接続例
例1:測定器から初段のスイッチボックス間の延長(ASW系スイッチボックス)
例2:測定器とスイッチボックス間、各スイッチボックス間の延長(ASW系スイッチボックス)
例3:測定器からスイッチボックス間の延長(ISW系スイッチボックス)
例4:ネットワークシステムへの対策(TML-NET)
機器保護用避雷器
測定器や変換器を誘導雷から保護するものです。雷の発生しやすい地域で、測定器やスイッチボックスなどのケーブルに誘導雷を受けると、誘導電圧により測定器や変換器が故障する原因となります。測定器や変換器を設置するとき、測定器とスイッチボックス間を延長するケーブルにNZR-7B/NZ-7Cを接続し、変換器とスイッチボックス間のケーブルにNZ-6Bを接続すると、ケーブルが誘導雷を受けたとき誘導電流を大地(アース)に流し、測定器や変換器を保護します。